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精油の飲用や原液使用について思うこと

2024.09.11

アロマ徒然

精油の飲用や原液使用について思うこと

 

 

 

最近、自然療法や代替医療を実践している一部の方たちが、精油を飲んだり、原液のまま使ったりすることを勧めることがあります。

 

なぜ飲みたいのかな?なぜ濃い濃度で使いたいのかな?といろいろ考えてみたのですが、彼らがそうする理由には、精油の健康効果に対する過剰な期待や「自然なものは安全」という思い込み、そして即効性のある効果を求める気持ちがあるのだと思います。

 

1. 精油の健康効果に対する期待

精油には、抗菌作用やリラックス効果など、さまざまな健康に良い影響があると言われています。

そのため、精油を飲んだり、肌に直接塗ったりすることで、その効果をより強く得られると考える人がいるのです。

例えば、レモンやミントの精油を飲んで、消化を助けたり体の中をきれいにしたりすることを期待しているようですが、根拠があいまいな記事などが多いです。

 

2. 「自然だから安全」という考え

最近、オーガニック製品や自然派志向の製品が人気を集めています。

「自然なものは安全」という誤解が生じ、「植物から作られた精油も自然で体に優しいから、飲んだり原液で使ったりしても大丈夫」だと思う人がいるようです。

でも、精油はとても濃縮された状態。自然だからと言って安全とは限りません。

 

3. 早い効果を期待する気持ち

精油を飲んだり、直接肌に塗ったりすることで、すぐに効果が現れることに期待する人もいます。

体の中から直接働きかけることで、より強力な効果を期待しているのです。

けれども、精油の飲用や原液使用は体にとても良くも悪くも強い影響を与えます。良かれと思い短期間での効果を求めたすぎると、長期的なリスクが見過ごしてしまうことがあります。

 


 

精油を飲んだり、直接肌につけたりしてはいけない理由

精油は、香りを楽しんだりリラックスするための素晴らしいものですが、飲んだり原液のまま肌につけたりするのはとても危険。

精油は植物の力を濃縮した強力なものなので、使い方を間違えると健康に悪影響を及ぼすことがあります。

 

1. 精油はとても強い成分

精油は、植物の成分をぎゅっと濃縮したものなので、ほんの少しの量でも強力な働きをします。例えばユズの精油作るのには、たくさんのユズの果皮が必要です。

ユズの果皮は食べることもできますが、たとえユズ茶にしたとしても一度に何個分も食べないですよね。精油を飲むと、体に負担をかける可能性があることはこうやって考えるとすぐにわかります。

 

2. 消化器系に悪影響を起こす可能性

精油を飲むと、胃や腸が強く刺激されて、痛みや不快感を感じることがあります。

精油は体の中で分解されるときに肝臓や腎臓に負担をかけることがあります。その時はなにも感じなくても、長期間にわたって飲用すると健康に悪影響を与えるかもしれません。

 

ティーツリー精油を飲んだ結果…
ある女性が、風邪を早く治したいと思ってティーツリーの精油を飲んだところ、ひどい胃痛や吐き気、めまいを感じ、病院に運ばれました。医師によると、精油の成分が胃に強い刺激を与えたためにこのような症状が起きたとのことです。(海外の事例/ウェブより)

 

3. 肌への直接使用によるトラブル

精油を原液で肌につけると、肌が赤くなったり、かゆくなったり、ひどい場合にはやけどのような症状が現れることがあります。

特に、敏感肌や子どもは、精油の強い刺激に反応しやすいです。また、柑橘系の精油(レモンやオレンジなど)は、日光に当たると「光毒性」と呼ばれる反応を引き起こし、皮膚にダメージを与えることがあります。

かおりとで扱っている柑橘精油は「光毒性」を起こす成分は含まれていませんが、日光に当たらなくて原液と府は危険です。

 

レモン精油の高濃度使用で…

以前スクールを受講してくださった方が、レモン精油を高濃度で肌に使ったところ、蕁麻疹のような症状が出たと報告がありました。洗い流した結果、翌日には元に戻ったそうですが高濃度や原液での使用は危険だと再認識した事例でした。

 

4. アレルギーのリスク

精油は自然なものであっても、アレルギー反応を引き起こすことがあります。

一般的に安全と言われているラベンダーやティーツリーの精油も、一部の人にとってはアレルギーの原因となり、かゆみや発疹、じんましんなどを引き起こすことがあります。また、精油を大量に吸い込んだり、肌につけたりすることで、呼吸が苦しくなったり、喘息のような症状が出ることもあります。

 

安全なはずのラベンダーが…

ラベンダー精油を使ったマッサージを頻繁に受けた結果、発疹やかゆみ、さらには呼吸が苦しくなるなどのアレルギー反応が現れたというケースもあります。病院での診察によりラベンダー精油が原因だと判明しました。(海外の事例/勉強会で共有)

 

5. 科学的に十分な安全性が確認されていない
精油を飲んだり、原液のまま使ったりすることについては、まだ十分な科学的な研究が行われておらず、医療現場でも一般的に推奨されていません。

成分分析はあくまでも目安であり、精油の成分が体の中でどのように作用するのか、長期的な影響については不明な部分も多いです。そのため、精油を飲んだり直接肌につけたりすることはとても危険です。

 


 

安全に精油を使うための方法

精油は、正しく使えばとても素晴らしい効果を発揮します。精油を安全に楽しむため方法をいくつか紹介します。

 

1. ディフューザーで香りを楽しむ

精油を使うときにおすすめなのが、ディフューザーを使って部屋に香りを広げる方法です。ディフューザーに水を入れて、そこに精油を数滴たらすと、部屋全体にやさしい香りが広がり、リラックス効果を得られます。

ユズヒノキの精油は万人受けするので、日本の精油デビューにおすすめです。

 

2. キャリアオイルで薄めて使う

精油を肌に使いたい場合は、必ずキャリアオイルで薄めてから使うようにしましょう。キャリアオイルは、コメヌカ油やツバキ油などの植物オイルで、精油を安全な濃度に薄めることができます。

好きな香りの精油をキャリアオイルで薄めてマッサージオイルとして使えば、体をほぐしながらリラックス効果を楽しめます。

 

3. お風呂に入れる

お風呂に精油を入れると、香りを楽しみながらリラックスすることができます。ただし、この場合もキャリアオイルや無水エタノールで薄めてから湯船に入れることが大切です。

国産ラベンダーやヒノキの精油を使えば、お風呂の時間がさらに心地よいものになります。

 

4. 蒸気吸入で呼吸を楽にする

風邪をひいて鼻が詰まっているときには、精油を使った蒸気吸入が効果的です。ボウルに熱いお湯を入れて、そこに精油を数滴たらし、蒸気を吸い込むことで鼻や喉がすっきりします。

日本の精油では、ショウガトドマツの精油がおすすめです。

※目に蒸気が入らないように注意。症状によっては咳き込んだりする場合があるので注意。

 

5. お掃除に使う

精油は、お掃除にも活用できます。消毒用アルコールに少量の精油を加えて拭き掃除をすると、部屋中がさわやかな香りで満たされます。ユズや国産ティーツリーの精油は、特にお掃除にぴったりです。

「かおりと」では「国産アロマのお掃除ミスト」を販売していますが、使いやすくて香りも良い!とリピーターの多い商品です。

それぞれのアイテムの具体的な作り方や精油の使用量は「ひのもとアロマ」の動画ページを参考にしてくださいね!


 

精油は、正しく使えば日常に素晴らしい香りとリラックスをもたらしてくれるものです。

安全を裏付ける理由のない情報に惑わされ、飲んだり原液で使ったりするのはとても危険です。消化器系への影響や肌トラブル、アレルギー反応など、精油の誤った使い方によって起こる被害は少なくありません。

精油を安全に使うためには、ディフューザーやキャリアオイルで薄めるなど、正しい方法を守ることが大切です。

自分で加工するのが難しいと感じるときは、精油を使った化粧品や雑貨を使うのもおすすめです。

 

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